夜の庭は昼間とはまったく違う表情を見せます。安全性を確保しながら、庭を美しく演出するための照明の考え方と配置の基本を紹介します。
庭の照明には、大きく分けて「安全性の確保」と「景観の演出」という2つの役割があります。計画を始める前に、この2つを分けて考えると配置の判断がしやすくなります。
安全性のための照明は、段差や小道の分岐点、玄関アプローチなど、足元を照らす場所に配置します。演出のための照明は、木や石、水鉢など見せたい対象に光を当てる形で使います。
日本庭園の夜間演出では、庭全体を均一に明るくするのではなく、必要な場所だけを控えめに照らすことで陰影を残す考え方が基本になります。明るさを抑えることで、灯籠や植栽の輪郭が際立ち、落ち着いた雰囲気が生まれます。
小道の縁や段差に沿って低い位置に設置し、歩行の安全を確保します。間隔を空けすぎると暗い部分ができるため、2〜3m間隔を目安に配置を検討します。
石灯籠を模した照明器具は、日本庭園の雰囲気づくりに広く使われます。庭の視線が集まる場所に1〜2箇所置くと効果的です。
木の根元から幹や枝を照らす方法です。紅葉やモミジなど、印象的な樹形を持つ木に使うと効果が際立ちます。
リビングの窓から見える範囲に絞って照明を計画すると、限られた予算でも効果的に庭を演出できます。
まずは足元灯など安全性に関わる部分から整え、余裕があれば演出照明を少しずつ追加していく進め方がおすすめです。